土壁補修②

結局小舞は一度全て撤去して新しく掻き直すこととしました。葦でつくられていた横の小舞は手持ちの木材を挽割って木の小舞に変更しています。小舞といえば竹というイメージですが、年代や地域によっては木だったり葦だったりします。耐力試験をしているのはほとんどが竹小舞の土壁なので実際の耐力はどの程度あるのか分かりませんが、既製品の土壁パネルの小舞が木で作られていることやこうして実際に木の小舞で造られている古民家があることを考えると強度はさほど変わらないのではないかと考えています。竹も木も土はくっつかないので大きく異なるのは収縮する点についてだと思います。木が大きく収縮することで土壁に悪影響が出た場合、土壁の強度は落ちるかもしれません。木小舞や木摺り下地による土壁の耐力試験ができれば古民家を改修する上で土壁補修の選択肢が増えるので、いずれは私費を投じてでも試験できればと考えています。

小舞を撤去したのでついでにゆるんでいた貫の楔も新しいものに打ち直しました。