撤去した土壁を再度練り直して土壁を塗りました。藁すさはそれなりに残っていたのですが、土の粘度が少し足りない感じがしたので以前大工さんにいただいた土壁を少し混ぜて練りました。写真の様に小舞から土が押し出されるくらい塗りつけます。裏側にはみ出るくらい塗ることで土が小舞に引っ掛かってしっかりした壁になります。ただ土を少し緩く練ってしまうと写真左側のように裏にどんどん出て行ってしまい、塗っても塗っても終わらなくなってしまいます。丁度良い固さに練るのが中々難しいです。裏にはみ出た部分は柔らかいうちに平らにならしておきます。同じ日に両面塗ることを「でんがく」というそうですが、自分の左官技量では同じ日に反対側を塗るとデコボコになってしまうのである程度土が固まった1~2週間後に反対側を塗ることにしました。強度の面から考えると同日に両面塗った方が壁自体の一体性が上がるような気がしますが、左官屋さんによっても意見が分かれるそうです。
塗り終わると比較的綺麗に見えますが、荒壁なのでこれから乾いていくとどんどんひび割れていって躯体周りも空いてきます。荒壁が乾いてひび割れが出尽くしたところで中塗りをしていきます。今回は中塗り仕上げで終わる予定です。