地盤種別

地盤種別
出典:伝統的な軸組構法を主体とした木造住宅・建築物の耐震性能評価・耐震補強マニュアル(第3版)
地震の加速度応答スペクトルは表層地盤の増幅率によってその値が変わってきます。特に計算しない場合の各地盤種別ごとの増幅率は上図のように定められています。簡単に言ってしまえば第一種地盤は硬くて良好な地盤、第三種地盤は軟弱地盤、第二種はその中間となります。長野県は比較的第一種地盤が多いですが、日本全国を見ると第二種地盤が多いそうです。実際に限界耐力計算をしてみると第一種地盤ではOKとなるものが第二種地盤の設定にするとNGとなってしまうことが多いです。それだけ地盤というのは建物の耐震性能に大きく影響を及ぼします。ここで示している地盤の増幅率は普通の住宅の地盤調査では出てきません。住宅の地盤調査で分かることは直下の地盤の地耐力で、どれくらいの重さの建物に耐えられるかどうかを調査しています。地盤が耐震性に及ぼす影響はとても大きいですが、現在の住宅設計ではその影響をあまり考慮していません。わずかに係数として加味される程度なので設計者自身でその地域の地盤を調べて設計に反映していく必要があると思います。