残留傾斜

古民家などの古い建物は必ずと言っていいほど建物が経年で傾いています。基本的には耐震改修をするのであればその傾きは直す必要があります。ただ残留傾斜を直すにあたっては多額の費用を要します。曳家さんにお願いして要所要所をワイヤーなどで引っ張ったりしてもらいますが、その作業をするにあたって土壁を落とす必要が出てくるのでその復旧費用もみなくてはなりません。古民家は基本的に大きいので数百万単位で工事金額が増えてしまいます。
「土縁のある古民家」でも建物が傾いていました。ただ傾斜を直す予算はどうしても捻出できないため今回は傾きがひどい部分に袖壁を設けることで傾斜による長期の水平力を受けることにしました。その骨組みが出来てきました。このフレームに既製品の土壁パネルを張る予定です。