仕口補強

柳屋の縁側はおそらく後年に増築されたものです。桁と柱の仕口には込栓が見られないので長ほぞであるかどうかが分かりません。ただ桁の継ぎ手部分に柱が建っている場所もあるのでそこから推測するにほぞ長さは60mm程度になるかと思われます。長ほぞは90mm以上必要なので抜け出しを防止するため何かしらの仕口補強が必要です。堅木で込栓を打ち込むことも一つの方法ですが、今回は柱頭柱脚金物に使われる丈夫なビスを2本打ち込む「ビス栓」を採用しました。ビスにしたのは短いほぞの場合込栓をすると引抜力がかかった際にほぞがちぎれてしまうことがあるためです。黒いビス頭が太鼓鋲のようで建具などに使われる案外雰囲気も良い感じになりました。