スギの床板を塗装
断熱エリアの床板はほぼスギ板を使っています。スギは柔らかく物を落としただけですぐに傷がついてしまいますが、足で触れたときの温かさが他の樹種と全く違います。傷も風合いの一つと思うことができれば価格も安いのでスギの床板はおすすめです。今回は少し黒っぽい床にしたかったこともあり棟梁にお願いしてスギの赤身を多く揃えて頂きました。特に1階は来客もあるので少しお金をかけて幅広でほぼ節が無い上質なものを張っています。このままだとすぐに汚れてしまうので柿渋を塗ってもう少し色を濃くしてから蜜蝋で汚れ止めをしていきます。



養生の大切さ
塗装や左官工事をしてみて半分は養生の手間にかかっていると感じました。特に塗装は面積が広くなければ塗るのはあっという間ですが、養生がしっかりできていないと本当に仕上がりに差が出ます。


柿渋と蜜蠟
床の塗装は柿渋で色を付けた後に蜜蝋を塗りました。柿渋は昔から使われている自然塗料で防虫防腐効果があります。塗りたては少し赤色がついた程度ですが、時間が経つと酸素や日光に反応して徐々に赤茶色に変わっていきます。柿渋は独特な匂いがあり人によっては苦手になるそうですが、今回使った「無臭柿渋」という商品は全く匂いがせず問題なく使うことができました。柿渋だけだと水などをこぼしたときに染み込んでしまうので仕上げに蜜蝋を塗りました。「未晒し蜜ロウワックス 」という商品でこちらも自然素材だけでできた天然のワックスなので安心して使うことができます。塗ってみるとほんの少し木の色が濃くなる程度ですがしっかりと水をはじいてくれます。


床板塗装は自主施工に最適
色々な自主施工工事をしてみて床板塗装が一番自主施工工事に向いていると感じました。

①電動工具が不要で安心・安全
②左官工事のように重労働でない
③室内という快適な環境で作業できる
④失敗しにくいので達成感が得られる
⑤そこまで時間がかからない

理由としては上記のようになりますが、他にも自分で工事することでコストも抑えられますし、愛着も湧くと思います。自主施工工事の第一歩として検討してはいかがでしょうか。