見学・第一印象
2017年頃から土地や古民家を探し始め、2018年2月に初めてこの古民家と出会いました。初見では垂木や柱が折れ、屋根はボロボロで雨漏りがあちこちで発生、壁の漆喰も剥がれ落ちていてあまり良い印象ではありませんでした。また訪れた時期も冬で、木々は落葉していて少し物哀しい雰囲気がありました。また、中に入ってみると家財道具が山のように置いてありこれを処分するだけでも大変なことが容易に想像できました。
ここはないかな・・・と思いしばらく別の土地や古民家を探しました。


調査・測量から購入へ
何か所も別の土地などを見ましたが、この古民家がある場所よりも良い条件のところがありませんでした。
そこでもう一度しっかりと調査と測量も兼ねて建物を見てみることにしてみました。
厳しい冬も終わり、徐々に草木が芽吹いてくるころに訪れると、のどかでゆったりとした心地よい時間が流れていました。

周りは開けていてよい景色が広がっています。そして大きな土地と大きな古民家、徐々にこの場所が私たちが求めている理想の場所に近いと感じ始めました。
建物も詳しく見ていくと、構造体の柱梁、母屋等は虫食いや腐りもほとんどなく良好で、屋根だけ替えれば良い状態でした。

その後、春の芽吹きから新緑の爽やかな風景、夏の青々とした様子、秋の紅葉など1年の様子を見続けた結果この場所で自分たちの活動を始めようと思うようになりました。
不動産屋さんに購入の旨を伝え、諸々の不動産手続きを終えて2019年3月に古民家とこの土地が自分たちのものになりました。
土地約500坪、建物約80坪の再生が始まります。



家財道具の片づけ
再生の前にまずは古民家の中に大量にある家財道具を片付けなければなりません。
全てを専門業者にお願いしてしまうと金額が跳ね上がってしまうので、ゴミの仕分け・分別作業までを自分たちで行って搬出撤去作業を専門業者にお願いしました。結果として当初の概算費用の半分ほどで片付けることができました。



地鎮祭
家財道具やゴミの撤去が完了した段階で地鎮祭を行いました。新築ではなく再生になるので玄関を入った土間で神主さんに祝詞をあげてもらいました。
普段は設計事務所として参加する地鎮祭ですが、今回は施主として参加したのでとても新鮮でした。
工事を担当していただく工務店さんは安曇野豊科にある「兼広小林工務店」さんです。古民家再生をたくさん手掛けていることや棟梁の穏やかな人柄もあり、今回縁あって工事をお願いすることになりました。



解体
地鎮祭後工事早速解体工事が始まりました。解体する箇所は別棟の浴室棟と台所、上雪隠(便所)の出っ張り部分です。浴室は今回内部に作るので不要、台所と上雪隠は建物が凸凹して構造・断熱・雨仕舞の観点から弱点になりやすいので撤去することにしました。
解体が終了したところでようやく主屋の再生にかかります。



柳屋再生記録

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