所在地:長野県長野市
用 途:住宅用別棟車庫・倉庫
構 造:在来木造 2階建
規 模:37.82㎡(約11坪)
施 工:田尻木材株式会社
竣 工:2024年
母屋に隣接する車庫棟を設計しました。1階が車庫と漬物部屋、2階が物置です。新しい子世帯の家と母屋に挟まれた狭い土地に建ちます。昭和の和風な造りの母屋と意匠を合わせ、少し和を思わせる設計としました。

長細い敷地に母屋、車庫棟、子世帯の家の3棟が連続して建つので土地に対して少し窮屈な印象がありました。そこで各世帯の間に建つこの車庫棟は軒をできるだけ深くしてボリューム感を消し、濃い陰影を与えることでその窮屈さを少しでも和らげるよう考えました。建物高さも極力低くして両世帯に圧迫感を与えないような設計となっています。

外壁は母屋の吹付タイル壁、子世帯のサイディング壁のどちらに寄せるでもなく、漆喰壁とすることでまるで昔からこの土地にあった蔵ではないかと思えるような佇まいを目指しました。

間口が狭い中で一階は車庫スペースとなるため、耐力壁の確保が問題となりました。そこで幅の狭い高耐力の耐力壁を壁柱の様にする方法を考えました。またその壁柱で耐力を確保しつつ間を収納棚とすることで十分な収納量を確保しています。

2階の床は化粧のJパネルを採用することで高い水平剛性を確保しつつ、そのまま床仕上げとしています。内部の壁は石膏ボード現しですが、物を保管するという倉庫としての機能を考えて調質性能のあるものを採用しました。

漬物部屋は安定した室温と湿度を保つため、壁、天井、床に断熱材を入れるとともに、全面板張りとすることで杉板の調質作用に期待しました。

屋根には太陽光パネルがのり、オール電化の母屋へ電気を供給しています。また万が一の災害等に備えて漬物部屋には蓄電池も設置されており、停電になった場合にはこの倉庫内で電気が使用できるようなっています。




現 場 の 様 子
長野市の車庫棟
全ての養生が取れ、無事に竣工しました
足場撤去
足場が外れました
建具取り付け
建具が入りました
養生
外壁の漆喰塗りが終わりました
色見本
外壁の漆喰の色を決めました
EP塗装
車庫部分の塗装が終わりました
パテ処理
車庫部分のパテ処理が終わりました
外壁の下塗り
外壁の下塗りが終わりました
内装工事
2階倉庫部分も内装ボードが張られました
内装工事
1階漬物部屋に板が張られました
太陽光パネル
太陽光パネルが載りました 意外と目立ちません
車庫棟の屋根
屋根が葺かれ始めました
下屋
下屋はプレカットではなく大工さんの手加工です
下屋
下屋がついてようやく全体像が見えてきました
野地板
野地板と2階床が張られました
建て方
建て方 一番大きな化粧梁がかかりました
建て方
建て方 通し柱を見てもとても小さな建物だと分かります
犬走り
犬走り打設 外構との兼ね合いもあり少し広めの犬走りです
基礎 脱型
基礎脱型 驚くほど綺麗な仕上がりです
底盤打設
底盤打設 真夏なのでコンクリート強度を上げてもらいました
配筋検査
敷地全体の様子 一番奥が母屋、手前が子世帯の家、間に車庫棟があります
配筋検査
配筋検査 とても綺麗に鉄筋が組まれています
基礎工事
基礎工事 砕石の転圧まで完了しました
砕石転圧
驚くほど綺麗な転圧です
電気の引込柱
既存引込線を迂回させるための電気の引込柱が建ちました
擁壁工事
境界際の擁壁工事完了です
長野市の車庫棟 着工
本体工事の前に境界線際の土留め工事を進めます
地鎮祭
地鎮祭
地縄
地縄の確認